イヌ飯作りのきっかけ
きっかけは我が家で飼っているトイプードルの「ムゥ」が殆どドッグフードを食べないことでした。
彼はドッグフードを与えてもフードボウルに鼻をつけ、ひとしきり匂いをかいだ後、ぷいと引き返し、ソファーの上で遊び始める困った犬でした。
高い缶のペットフードに変えても、高品質無添加を謳うペットフードに変えても、殆ど口にしません。
ひょっとして、彼は小食なのではとも思いましたが、お腹が空きすぎて、胃液をはいているところをみると、そういうわけでもなさそうです。
お医者さんに相談しても「トイプードルにはよくあること。餓死はしないから大丈夫」と言われました。
私はよくあることかもしれないが、なぜ食べないのか、とても気になったので、ペットフードについて調べてみることにしました。
よくよく考えるとペットフードとは不思議なものです。
主成分は肉であるはずなのにキロ単価の値段が異様に安い。
賞味期限も長く、一生同じものを食べ続けても栄養が偏らない。まさに夢のようなフード。
けど不味いんだろうな。
試しに自分で食べてみると想像通り美味しくありませんでした。
彼がペットフードに手をつけない理由は恐らく食べるのが楽しくないのでしょう。
贅沢犬だなと少し思いましたが、あのドッグフードを食べてみたら、その気持ちもわからなくはありません。
何より「美味しいものを食べている瞬間は、生きてて幸せ」と思う私にとって愛犬の食事に対する執着心のなさは余りにも気の毒に感じました。
私は犬の食事を作ることにしました。最初、手間もかかるし、食費も馬鹿にならないだろうと思いました。
しかし、いくつかのことに気を使いながら作れば、たいした手間ではないことに気がつきました。
そして、何よりあれだけ拒否してたご飯をものすごい勢いで食べてくれたのです。もう、それだけで涙が出そうになりました。
今思うと、彼は人間と同じ匂いのものを一緒に食べたかったのだと思います。
ワンちゃんに豊かな食生活を送ってほしい
私がモモまるというドッグフードを作っているのに手作り食を薦める理由。それはモモまるが手作り食の効率化を目指す過程で作られたモノだからです。
なので犬の手作り食を作れるなら、別にモモまるを使わなくても良いと思っています。
願わくば、多くのワンちゃんとその飼い主が「美味しいものを一緒に食べて」幸せな気持ちになっていただけたらと思っています。
追記:
ムゥは2022年末、もうすぐ17歳になる前に虹の橋を渡りました。
食事はずっとモモマルをベースにした手作り食でしたが、特に大きな病気をすることなく、静かに眠りにつきました。モモまるはキミを幸せにしたい思いから始まりました。ありがとう。